米版バチェロレッテ、初のアジア系リードは「自作ラブストーリーの主人公」
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芸能ネタにお詳しいですか??
mintは日本で有名歌手のマネージャーをしていたとき、テレビの収録があるテレビ局やスタジオで「有名なかたとすれ違ったら教えてくださいね」と担当歌手にお願いしていたほど。
とにかく、有名人の顔を知らないんです。日本ですらそうなんだから、アメリカでは全滅。
だから、今夜もうすぐ(米東海岸時間)プレミアが放映される”バチェロレッテ”シーズン21のバチェロレッテ Jenna Tranさんも、大スターに見えます。(Google先生にはまだナレッジパネルはないみたいだけれど……)
Jennaさんは、”バチェラー”の元コンテスタント(出場者)。mintはたまにしか見てなかったので、顔を覚えてはいないかな。とはいえ、どおりで弁がたつ女性なわけです。
日本版”バチェロレッテ”は、人気が高いですよね。フルタイム・ワーママで多忙なはずのmintの娘も、全回見てるってぐらい。
アメリカでは、「別の意味で」人気が高いよう。日本では「結婚しない女性」が責められてばかりなのと対照的に、アメリカでは「結婚できない男」が問題になってるんです。さすがレディーファーストの西欧。
「どうやったら女性に選ばれるか」の視点が得られるのが、バチェロレッテ人気の一因のよう。
例えば、有名な離婚弁護士のジェームス・セクストン氏も、「男性に同情的ではないこの国」を強調しておられます(インタビュー↓ 52:52あたりから)。
「離婚において、男性にとってと女性にとってではどちらがハードか」の質問に答えて、「男女どちらにもきつくはあるけれど」と前置きした上で、「世間は女性により同情的(sympathetic)」「女性が浮気をした場合、たいていは『夫がだらしないからだろう』と言われる」。
「ジェンダーレスが建前の世の中だけれど、法を実施するのは人間。男性に厳しい」
「The Tender Years Doctrine(男子は7歳以下から母親の人質)という世界共通の理念があり、男性は『しっかりしろ』と育てられる。ハイスクールのダンスパーティーにおいてすら、ビヨンセの”Run the World (Girls)”(世界を操作しよう、女のコたち)という曲がポジティブにかかる」
アメリカの実業界でも、男性がよりサポートを求めている実情が伺えます。女性による恋愛指南サービスが、人気番組Shark Tank でもフィーチャー。
今年3月放映の回に、”Dating Coach” というサービスを売る女性が見事にシャークの出資を射止めました。マッチングサイトの利用サポート的なサービスだそうです。
Shark Tankは成功起業家のビリオネア(シャーク)たちが、新興起業家のプレゼンを見て援助を検討する番組。アメリカでは知らない人がいない定番なのですが、私は去年ニューヨークに戻ってくるまで観たことがありませんでした。(コロナなどでしばらく留守にしていたため)
日本でいえば「”クレヨンしんちゃん”を観たことがない」みたいな話?(古い?) 見始めたら面白くて、放映の金曜日を心待ちにしています。
で、”Dating Coach”には、メルマガサービス、レクチャー動画サービス、個別コーチがあります。個別コーチの料金は約$6.000(9万円)で、去年はミリオン(約1億5000万円)の売り上げで$500kの純益があったそう。フルタイムのスタッフはプレゼンをしたCEO女性1人だけだそうなので、そりゃ儲かりますよね……。
日本の婚活サービスでも、成婚のための助言はしているみたいですが、あくまで付帯業務として。婚活の心構えを説くサービスだったら見かけるけれど……。カップル成立までの実務サポートとしては、事業確立には至ってない印象です。
アメリカでは個人で始めたデートサポートが軌道に乗って、シャークが乗り出してくるのがすごいですよね。さすがアメリカン・ドリームの国!
”Dating Coach”の個別コーチでは、意中の相手へのメールも代筆してくれるそう。ラブレターの代筆といえば、瀬戸内寂聴さんの昔のラノベに出てきました。恋文代筆をアルバイトにしているちゃっかり少年のエピソード。「そんなの頼む人いるの?!」と、デタラメなラブレター文面に笑いましたが……。
mintもその後、友人に好きな人へのメールを代筆してもらったのですから、呆れた話! 友人に恋愛相談をしていた時に、「じゃあどんなメール書けばいいかな」と訊いたら、「例えば……」となるほどな案を出してくれました。「それ、いい!メールに書いて私に送ってくれない?」とお願い。もらったメールをコピペして、相手に送ってしまったのです。
自分史上、1番良い内容のメールだと思ったのですが……。返事は……来ませんでした。
恋愛の渦中では気が動転してしまって、ともすれば心にもない、墓穴を掘るようなメールばかりしてしまうもの。そんな時は、状況を正しく把握している人に代わりに書いてもらうほうが、却って自分らしくできるのかも……。
実績あるプロが代行してくれるなら、心強いですよね。
って、話が逸れましたが……。
つまりアメリカでは、相手を求めるマーケットは、女性向けより男性向けが大きいことが読み取れます。「親より貧乏な若者たち」が社会問題になっているアメリカなので、「結婚難は男性の問題」と考えられるのでしょう。
男尊女卑の日本では、ありえない話ですけどね!
Jennaさんが男性に何を求めるかを、ラフに話してらっしゃるのはこちら↓。英語字幕もつけられます。
最初には「ユーモアのセンスが同じとか。友情が続く関係がやっぱり長続きすると思うから」を挙げておられます。
今日放映のプレミアに先立って、テレビではJennaさんが露出の1日でした。
朝10時のテレビニュースのインタビュー↓で答えた理想は、「オープンで傷つきやすくて、お互いの安全を守り合えるような相手」という、お行儀のいい答えでした。
今朝のモーニングショー”Kelly and Mark”↓では、ベトナムからの移民のお母様との関係を聞かれて、「母とはとても仲良しだけど、感情的な面では理解し合うのが難しかった。ところがバチェラーに出演するうちに、私の気持ちをわかってもらえるようになった」と打ち明けておられました。
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こちらUSA TODAYの記事↑によると、Jennaさんはなんと22年来で初のアジア系バチェロレッテだそう。
USA TODAYは、友人アンドレアが勤めている会社。彼女はmintがブルックリンの映画制作会社でインターンをしていた時のインターン仲間。コロンビア大学の大学院を卒業してabcテレビ、NBCテレビ(いずれも全米キー局)と勤めた後に、本来やりたかった文筆方面にステップアップ転職した才媛です。
手前味噌になりますが、リーディングの教材としても読みやすいです。医師助手になるためのトレーニングを積んでいたJennaさんは、「初のアジア系は歴史的なこと」と受け止めています。「そのために私たち(移民)は頑張ってきたのだから」。
「自作ラブストーリーのメインキャラクター」と予告編では堂々と述べる彼女、「自分を主人公と感じたことは、今までなかった」そう。
バチェロレッテ日本版が盛り上がっているのはステキだけれど……。「結婚しない女性」ばかりが悪者の日本からも、将来はどなたかアメリカ版に出てくださったら嬉しいですね!
番外:プレミア中継(ネタバレ編)
……
舞台はゴージャス。オーストラリア、メルボルンに行くこともあるそうです!
いろんな男性がいますね……、おつきあい未経験から、離婚トラウマやら「サレた側」まで。
見ためも様々。婚活アプリをする方の気持ちがわかります。
勝者も敗者もあるのが番組であり、人生。そんな中にあってさえ、人は誰しも「自作ラブストーリーの主人公」なのかもしれません。
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