あなたも知らない、あなたが「それ」をやらない理由とは
やりたいことをやって生きてますか?
私はよく人から「みんながやりたがるような仕事ばかりしている」と言われます。いわゆる「ミーハーな仕事」という意味でしょうね。
自分ではそんなつもりはなく、単に物心ついた時から音楽や読書が大好きだっただけ。
それで、小3のときに遊びの演劇グループを結成。自作の劇をクラスの学芸会で披露し始めました。中学生以降は劇にピアノでBGMをつけたり、主題歌の作詞作曲も。
小5の時には女子だけの壁新聞グループを結成。放課後の編集会議で次号のラインナップを決め、タヌキが主人公の4コマまんがも描いて連載していました。
そうした流れで、大学卒業後には芸能やマスコミの仕事を志しただけ。「人がやりたがるようなこと」をやるつもりなどありませんでした。
じゃあカンタンにできたのかというと、全く違います。もちろん、学生時代の学芸会は、カンタンにできていました。生まれつき目立ちたがり屋だし。
ですが職業となると、まるで別の話。広い世界で、果たして通用するのか? 学校という狭い世界で内輪ウケしていただけに、否定されるのが恐怖でした。
それでも、やってみたい気持ちは抑えきれず……。逃げたい自分を「受かるなんてめったにないから」と騙して、レコーディングや雑誌ライターなどのチャンスに応募しました。
いざ受かったとなると、めちゃくちゃ焦りましたね。「こんなことホントにできるの?!」と……。音大とか文学部にでも行っていれば、メディア露出の心づもりもでき、擬似体験の機会もあったでしょうが……。
経済学部卒の私には、そうした慣らし環境はありませんでした。いきなりプロの世界に放り込まれて、「ここはどこ? 私は誰?」
だから、あなたが「やってみたいこと」を躊躇する気持ちは、ものすごくわかります。
振り返るとたぶん、スカイダイビングみたいなもの。上空から果てしない眼下を見下ろせば、「どうしよう、死ぬ〜」とビビります。でも、いざ飛んでみたら「天にも昇る快感!」(あくまで想像ですが……)
何であれ、やってみればできちゃうかも!です。
そうですね……子どもの頃から暇さえあればやっていた「それ」。よく褒められた、得意な「それ」。または「やってみたいな」と横目で見ていた「それ」。なのに大人になったら、それを人と一緒に楽しむのをはばかるような……。
「そんなの、できるわけない」ですか?
はい、私もつい最近でさえ、そう思っていました。「DJに関して」です。そう、ヘッドホンを構えてターンテーブルを回す、カッコいい「あれ」です。
なぜだか私のツイッターに、とあるDJスクールの練習風景の動画が時たま登場。誰かのリツイートでした。
その頃ニューヨークにいたので、「面白そうだなぁ、でもこれ東京だから」と他人ごとにしていました。
ところが、せっかく日本に長期帰国しても「こんなの、できるわけない」。そこに、スクールの先生から「体験レッスンのご案内」ツイートが流れてきたのです。
フレンドリーな誘い文句と気軽な料金に乗せられて、「ちょっと覗いてみるだけ」と出かけました。実技でDJ気取りができるレッスンは、興味をそそられたし。誘われて行ってみた練習会も、皆さま選曲のセンスが良くて感嘆しました。
でもね……、若い子ばっかり。機材操作は難しそうだし、私みたいな歳の人間が混ざってできそうには見えませんでした。
できる理由もなかったけれど、断る理由もなかったんですね。コロナ禍の退屈もあり、なし崩しに始めたのが正直なところ。
バカみたいでしょう? でもフタを開けてみたら、優秀なクラスメイトたちはみんな親切で、助けてもらえました。(脚注参照)
あちこちのクラブに出演するクラスメイトの応援に行くのも気分が上がるし、飲み会の楽しさは言うまでもありません。
10か月に渡るレッスンと最終課題の実地試験をクリアして、先月無事にクラブ貸切りの卒業パーティーに漕ぎつけました。
大盛況のパーティーでのDJはドキドキ。でしたが、なんとDJとしての初ギャラ少々もゲット! 私もいずれはニューヨークのピアノ・ステージで、DJを取り入れてショーアップしたいです。
いかがでしょう。あなたも、やりたかった「それ」をやってみませんか?
できない理由なら、いくらでも。私の場合は「いい歳して場ちがい」とか。できる理由がある人なんて、よほどの天才か、ナルシストだけです。
できない理由がいくつあったとしても、ぜんぶ想像。実際にやってみなくては、事実かどうかはわかりません。その「場」に身を置いてもみないで、「場ちがい」かどうかが分かるでしょうか?
他には、例えば「疲れて本業に支障が出る」「向いてない」など、できないバーチャル理由は無限大。
一方、スカイダイビングの例えのように、やりたくない理由はただ一つ。「やったことがないから(怖い)」だけ。
そりゃそうです。だって、「やってみたいそれ」ですもの、やったことがないに決まってます(笑笑)。そんなの、理由にはならないでしょ?
リアルなできない理由がないならば、トライは可能なはず。だったら、飛び込んでやってみて、助けを求めてみて……。
それでもできなければ? やめればいいだけ! そのためにも、費用や時間が無駄になっても無理のない規模から、お試しで。
例えば仕事だったら、いきなり転職するのではなく、希望と近い業界の研究会やセミナーに顔を出して、相性を見てみるとか。
万が一中断で無駄になるとしても、ドブに捨てるわけじゃありません。
最低でも「とにかくやってみた!」と自分を褒められるし、心残りがなくなります。合わないと知る過程で、別の何かや誰かに出会える可能性もあります。今の生活や趣味にはない視点も、得られるかもしれません。
そして、見事に上手くいって、大切な仲間もできる公算は、とても大きいんです。なぜなら、「やってみたい」は才能だから! 類は友を呼ぶから!
ね? やらない理由はありませんね?!
(脚注)ちなみに私が通ったDJスクールは、カリキュラムがユルく、経験者が多数。生徒の大半は社会人です。普通、DJは専門学校のコースになっていたり、スパルタのスクールもあるとか。DJをやってみたい方、スクール選びはどうか慎重にね!
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