子どもに集中力をつけるには

子どもに集中力をつけるには

子どもとつき合って、イライラしたことはありますか?

ご自分がしっかりしている方ほど、子どものゆっくりペースにもどかしい思いをするのでしょうね。私は自分がトロいのでそれほどではないですが、やっぱりイラっとすることはありました。

今日は、そんな子どものペースにつき合いながら、集中力を養うヒントです。頭の良さについては、残念ですが遺伝の影響はなんともしがたいもの。それでも集中力さえあれば、最大の成果が期待できます。

母に諌められ、慌ててやめた干渉

私の娘は、何かが気になると、いつまでも眺めていたりしました。この世界に来て日の浅い子どもって、たいていそんなものでは? 例えばアリの巣を見つけると、30分でも1時間でもしゃがみこんで観察し続けます。

そんな娘を見ていて、ふと不安になりました。目を輝かせているのは嬉しいけれど、この調子で社会に適応していけるのかと……。第一買い物帰りだと、冷凍品などが溶けてしまいます。やむなく声をかけて連れ帰ることもありました。

そこで、電話で母に相談してみました。すると母は、息遣いでわかるほど動転して即答しました。「ダメよ、ダメ、ダメ。夢中になっているのを邪魔したりしたら、絶対にダメよ」と。

母は厳格な人で、滅多に感情を見せたりしないのです。そんな人の取り乱した様子に、なるほど、と思いました。実は私、自分でも怖くなるほど集中するほうです。一度夢中になったが最後、飲まず食わずで何日もやり続けてしまうほど。

あの母にして、この私があるんだな、と……。だったら私も、マネするだけです。

急かせるのは、逆効果

とにかくマイペースなわが娘。私が仕事に復帰して保育園に入ると、朝、園の靴箱の前で、いつまでもダラダラ。上履きをいじりながら、履き替えるでもなく、入れたり、出したり……。後から到着したお友だちは、どんどん先に履き替えて、元気よく階段を登っていきます。

それでも私は、腕時計とにらめっこしながら、遅刻ギリギリまで黙って見守りました。迎えに出てくださっているM先生と、毎朝苦笑いで視線を交わしながら……。先生は「きっとRちゃんなりに、何か考えているんでしょうね」と言ってくださったこともあります。

そんな包容力のある園なので、卒業生の活躍は目を見張るばかりです。娘の同級生は、もれなく全員、難関大学に合格。そんなひとりのマイちゃんと、娘は現役で入った難関大学の入学早々に再会しました。卒園以来ぶりにキャンパスで「Rちゃん?」と、声をかけてくれたそうです。

学歴が全てとは言いませんが、この不確かな時代、ないよりあったほうがいいのは明らかです。

大人でも「やりなさい」と言われれば、却ってやる気はなくなります。「早く」と言われれば、「ちょっと待ってよ」と言いたくなるもの。そんな当たり前のことを、育児中にはつい忘れがちじゃないでしょうか。

まとめ

どんな子にも独自のペースがあります。そのペースを尊重して乱さないよう心がければ、集中力は自然に養われます。

それさえあれば、勉学やスキルの習得は容易。集中してハマれば、意思の力は必要ありませんから。どんなペースであれ、世の中に確固とした居場所ができるでしょう。

ちなみにダラダラだった娘は、いつの間にやらチャキチャキの行動派になりました。

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