DTM クリエイターの方へ、アメリカで楽曲を販売する方法

DTM クリエイターの方へ、アメリカで楽曲を販売する方法

近年は、日本でも楽曲を販売できるAudio Stockなどのサービスが人気のようですね。審査に通れば映画・テレビなどのエンタメや広告、各種Webページなどに音楽が使われるとあって、一部ではチャレンジも加熱しているように見えます。

今日は、そうした審査には楽々通って活躍中のインスト系トラック・メイカーの方向けの専門情報です。次なるステップをお探しでしたら、ぜひ! まだの方も、将来のためによろしければ……。

アメリカではケーブル・テレビなどのチャンネル数が膨大。街には音楽が溢れ、生活に根づいています。英語圏も含めると、楽曲採用チャンスの数は数百倍?!

アメリカのメディア制作には世界中の音楽クリエイターが参加

たいていの国では、海外での音楽著作権収入を自国の著作権管理機関(Jasracのような団体)が管理・集金するシステムが容易に利用できます。このため、イギリス始めアメリカ国外のDTMer(音楽トラック・メイカー)もかなりの人数がアメリカの音楽ライセンス販売会社(以下ML)に参戦。エンタメや広告制作に貢献しています。

この辺りが、日本の事情とは大きく異なるところ。そんな中でも、抜け道はあります。日本のDTMerの方でもそれほどの手間なく利用できるMLを、ここでは二つご紹介。ジャンルが細分化されている米ML業界の中でも、広範な傾向のMLです。

アメリカで著作権収入を得るには、アメリカの住所や電話番号、銀行口座やソーシャルセキュリティー・ナンバー(指定のワークビザがないと通常は支給されない)が要ることが多いです。

契約上の知識も必要ですが、ここでご紹介するものは、それらがなくても比較的安全なML。(問題が発生することは考えにくいですが、万一の場合当方では責任を負いませんので、以下の記述のご精読を)

ご利用には、まずはアメリカの著作権管理団体(ASCAP, BMIなど)に登録が必要です(誰でも登録できます)。

英語が得意でない方でも、近頃のGoogle翻訳はかなり優秀なので、きっと問題なく手続きできるはずです。

審査なしで利用できるハイレベルML

500ほどあると言われるアメリカのML。当然ピンキリです。メジャーなメディアにコンスタントに楽曲を提供するのは、審査ありの上位数社に集中しています。(私も上位15社のうちの3つに所属)

審査なしのMLも多少はありますが、「誰でもウェルカム」となれば、そのレベルもクライアントの規模も推して知るべし?

ところが、審査なしでもメジャーに楽曲を提供することがある、こちらのようなMLもあるのです。

https://www.audiosparx.com/

何しろ大所帯。なので、個人のウェブサイト用クラスの軽い楽曲が五万とある一方、ハリウッド級のクリエイターたちも楽曲を提供。常時ではないですが、劇場公開映画などに採用されることもあります。要は「実力次第でチャンスを拾えることがあるML」ということですね。

クライアントも多いので、小さな再生収入などが蓄積されて、ちょっとした収入になりやすいです。アカウントを作成して参加するにはこちら。

https://www.audiosparx.com/alliance/

支払いはPayPal。海外在住の場合は、収入の2%が差し引かれます。また、他で公開している楽曲の二重提出はオーケーですが、アメリカのいくつかの上位ML に提供した楽曲を出すことは禁止されていますので、念のため。その他、契約は必ず全文確認ください。

https://www.audiosparx.com/sa/publisher/agreement.cfm

審査ありでも比較的フレンドリーなML

ピンキリのMLとはいえ、審査ありの場合、通るのは音大出身の業界経験者でも難しいと言われます。

その中では、新興のためかなり審査に柔軟性のあるMLをご紹介。ハリウッド映画にも多くの楽曲を提供しているベテラン・トラックメイカーMichael John Mollo氏が運営するMLです。

https://www.imdb.com/name/nm2590083/

力試しに、自信作を応募してみては? 最新の応募要項は不明ですが、たいていの場合は簡単なバイオと指定の曲数のサンプルmp3の提出でオーケーです。

審査に通れば、自分用のアーティスト紹介ページができるのも、老舗の上位MLにはない魅力。(契約書は必ず全文確認を)

https://velvetgreenmusic.com/velvet-green-music-artists/

こちらは二重応募は禁止です。合格すると、ほぼカスタム(要求されたスタイルで作る)になると思います。契約には、アメリカの納税関連書類W-9 が必要です(提出だけでオーケー、納税の必要はありません)現在ホームページから募集は受け付けていないようなので、FBリンクなどから「応募させていただけませんか?」と連絡をしてみるのがオススメです。

(公募がなくてもこの方法で応募要項をゲットできるMLは多いので、お試しを。)

最新の支払い方法は、契約書でご確認ください。著作権管理団体経由の場合は、各団体の規定に依ります。ASCAPでは銀行振込かチェック郵送。「我こそは」という方は、住所レンタル・サービスなどを使ってチャレンジしてみては?

まとめ

DTM は、これからの国民総クリエイター時代には、一つの選択肢です。ユーチューバーほどの度胸?がなくてもできますし(笑)世の副業規定も甘くなってきているので、自作曲を収入にするチャンスかもしれません。ウェブでの翻訳サービスが容易に使える昨今、音楽は世界の言葉!

尚、英文のMLおすすめサイトには、応募に費用がかかったり、正確でない記事広告も多いのでご注意を。より正確なML情報は、こちらのサイトが定番です。(一部の閲覧は有料)

https://musiclibraryreport.com/

この投稿での応募情報を元に、広く世界に目を向けてみてはいかがでしょう? 「ああ〜♪世界のどこかに、私を待ってる人がいる♪」(いい日、旅立ち)

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