なぜ妻は夫に譲ってしまうのか
あなたの結婚生活は円満でしょうか?
結婚30年を超える私。ですが夫婦関係をうまくやってきたとは、とても言えません。家事もほとんど自分でやっていました。
ただ、「10倍返し」を信条としているので、現在は夫が全家事を担当。一時帰国の折にはセレブのような楽々ライフを楽しんではおりますが……。
共働きの家事分担に失敗したというよりは、心理面のブレーキで分担ができなかったのではないか……。
今日はそんな経験を振り返り、妻が苦境に陥る原因を並べてみました。これからご夫婦で人生に漕ぎ出そうというあなたの反面教師にしていただけたら幸いです。
夫婦同姓の洗脳
結婚した当初は物珍しさもあり、名前が変わっても適応力ある女性にはそれほど気にならないものです。
ところが、年月を経るにつれ、じわじわと弊害が現れます。深層心理の洗脳とは恐ろしいもの。
娘が中学生のころ、夜中に腹痛で救急車のお世話なりました。医療では15歳までが「子ども」だそうで、救急診療には親の署名が必要。動転した私は、なんと差し出された同意書に旧姓を書いたのです。
娘が1歳半で再就職をした私は、職場でも結婚後の姓を使用。普段は旧姓のことなんかすっかり忘れています。ところが深層心理では、違ったんですね。
つまり、普段はその心理に無理やりフタをされているということ。夫の方も、「自分のものになった」かのような心理操作をされていても不思議ではありません。
結果、そんなつもりがなくても、「夫の姓を名乗らせてもらっているのだから、夫を立てなくては」となります。
最近、大学時代のクラスメイトや小学生時代の幼馴染たちと、SNSでグループを作ってよく話すんです。男子はみんな私のことを旧姓で呼びます。(女子同士は下の名前で呼ぶから関係ないけど)。それだけでとってもイキイキできて、自分でも驚いています。
母は子どもの前で「いい父親像」を捏造する
夫の悪口を子どもに言いながら育てるなんて、みっともいいものじゃありませんね。私も一切言いませんでした。
ほとんど家事協力をしなかった夫ですが、時々ホットプレートで鉄板焼きを作ってくれました。幼い娘は喜ぶけれど、材料費がバカ高い……。鉄板焼きが実施された日から数日は、普段に増して高見え極貧ディナーを工夫しなくてはなりませんでした。
正直「ありがとうございません」。だけど、娘の前でそんなことは言えません。
で、心理的につじつまを合わせるには、「良い夫」だと自分で自分を洗脳するしかなくなります。そのあげくは、「良い夫は立ててあげなくては」となっていきます。
単純に、夫が恐い(怒る、怒鳴る)
以上のようなことをやっていると、夫はつけあがってきます。自分の旗色が悪くなってくると、怒鳴る。(手が出ないだけマシ?)
娘が小学5年のある日、私はスタジオで担当歌手のライブのリハーサルをしていました。オフィスの定時を過ぎると、夫から携帯に電話が。「夕飯は?」という催促です。
「ごめんね、ちょっと時間が押しちゃって。なるべく早く帰るから」と謝って電話を切りました。側でやりとりを聞いていた同い年のアレンジャーSさん(既婚男性)が、「作ってください、って言えばいいじゃないですか」と一言。
ええっ?! 当時の私にそんなこと言えるわけがありません。夫は家にいるんだから、Sさんの言う通りなのにね。「なんでだろう?」と今考えたら、怖かったんです。気に入らないことを言うと、怒鳴られるんじゃないかと……。
仕事に夢中で、マークが甘くなる
これは誰しも思い当たると思います。自分の納期や締め切りに必死で、夫が何をしているかなんて、考える余裕はありません。
向こうはヒマかもしれないのに、それに気づいてヘルプを頼むという頭が働かないんですね。夫が自分を不当に扱っているとしても、それを認識することすらできないほど、時間も体力もギリギリの状態。
そこに夫がつけこんで事態が更に悪化していっても、なすすべもありません。
まとめ
夫婦同姓による慢性洗脳、良い夫幻想、怒鳴られトラウマ、多忙によるファクト・チェックの甘さ……。
以上にもし思い当たる心理があったら、そこから徐々に変えていけますね。気がついてよかった!
私も過去の自分に言いたいです。「そんなに我慢してて、バカだなあ。でも頑張ってるね」って!
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