人格を改造するSNS
SNSにハマって、スマホを手放せなくなっていませんか?
私は「インスタは午前中だけ」「ツイッターは週末だけ」と決めていて、他のSNSは見ません。
なのに、たまに見るだけでも、面白くてつい時間を使ってしまいます。SNSを設計した人々の思惑に、見事にハマっていますね。莫大な広告収入を稼ぐために、ユーザーを中毒にさせる甘いワナに。
「時は金なり」とは言いますが……。”時”を散財するのは、抗えない魅力ですよね。
そんな時間の浪費よりも、もっと問題なことがあります。それは、使っているSNSが鋳型になって、いつのまにかマインドが”投稿人格”に改造されていくこと!
FB人格とか、インスタ人格とかがありますが、あなたはどれかになっていないでしょうか?
例えばツイッター人格。アメリカ在住邦人の ”SNSセレブ” (フォロワー多数の非有名人) は、みんな同じ人格に見えてきます。なぜなら、相互フォローが在米ミニチュア社会を形成していて……。
その中でバズる投稿には、模範サンプルがあります。だから人気が欲しい人は、ウケそうな人格になりきって、ウケているSNSセレブに絡み、ウケる鋳型に合うことだけを投稿するようになっていくんですね。
空気を読める日本人ならではの特技!
在米ヒエラルキーは当然あります。カーストの最上位は、パンチの効いたギャグで在米お役立ち情報・在米心理を書く人。常にバズります。
(職種は問わず。「バズる人の実態は、アルバイター」というのも、よくある話だとか。自己ブランディングの鬼才!)
次いで、アカデミックな職業(大学の研究者や医師など)は、文句なく上位。並んで、アメリカ企業でフルタイムの仕事をしている人。
次いで、アメリカ人との結婚でグリーンカードを取った人や、日本の大企業の駐在でしょうか。女性で美人なら、大学院生とかセミプロ級アーティストでも、カーストはかなり上になります。
その下に、駐在社員の配偶者、健闘中の個人事業者、簡易なビザで夢を追いかけて?いる人が続きます。
え? 私ですか? 最下位です。だって、上記のどこにも属してないし、気の利いた投稿はできないし、美人でもないですもの。(「その他=最下位」となるらしいです。)
以上、在米邦人のSNSカーストが丸わかりでしょう? そんな差別の中、SNS人格で地位と満足を得られれば、さぞ救われるでしょうね。
ところで、日本人は「みんな一緒」が大好き。だから、階級がはっきりするのをことのほか辛く感じがちです。でも在日の日本人だって、カースト事情は同じでしょう。
日本は単一民族なので、階級が可視化されにくいだけ。リッチでもプアでも、揃ってユニクロを着てスタバに行きますからね。
ニューヨークでは社会的ステータスが低いとされる、ヒスパニックの女の子たち。ですがボンバーな体型を活かしたミニマム・ルックでレジ仕事を元気にこなし、安価なアウトレット用品などに大はしゃぎ。仲良くイキイキと暮らす様子を目にする度に、「社会カーストなんて、しあわせとは無関係」と教えられます。
対して、ステータス差別に耐性のない日本人。心の底では自分のステータスに不安があるので、SNSの👍いいね中毒になり易い傾向はありそうです。
とはいえ、人々のスマホ中毒はアメリカも一緒。私を含めて、みんなネット企業の脳ハイジャックで快感を貪っているだけかもしれませんね。
ただ……。
SNSに人格まで変えられてしまう前に、ちょっとチェックしてみませんか? ご自分の投稿をよく読んで、「私ってこういう人格だっけ?」と……。