アメリカかぶれと食洗機とブラ・カップの関係

アメリカかぶれと食洗機とブラ・カップの関係

海外生活に憧れはありませんか?

私はそうでもなかったのですが、たまたま中高と大学が欧米ミッション系の学校。高校と大学の夏休みに、それぞれ学校企画のアメリカ滞在・英語セミナーに参加しました。

ピュアな年頃ゆえ、これでモロにアメリカ文化かぶれに……。

その一つが、ホームステイで魅了されたDishwasher (食洗機)です。20世紀当時、日本でワーキング・ママは例外的。従って?食洗機なんて使う人は、在日外国人か、よほどの物好きや大金持ちしかいなかったと思います。

私が結婚する頃になって、ようやくコンパクトな置き型食洗機が登場。私はそのハシリをゲットしました。

この時のメーカーAは、修理対応が敏速。電子制御盤がイカれる度に交換していただいて、足かけ15年ほど愛用しました。

ついに交換不能の時期が来て、泣く泣くメーカーBに買い替え。

理由は、Bは祖父が生涯を賭けた会社だったからです。キレ者の祖父は英語も堪能で、ニューヨークに駐在。私がニューヨークを目指したのは、祖父の影響もあるかも。特別の理由がない限り、電化製品はBと決めています。

A製もB製も、使い勝手は良好でした。

しかし、です。今思えばその理由は、まだまだ食洗機が一般的でない時代の品だったからでは? 多分に海外製品の模倣をベースに作られた感があり、大雑把でシンプルでした。

そんな海外から見た日本とは?

ニューヨークのちょっと「意識高い系」のアメリカ人に言わせると、日本はHomozynized culture (均質化文化)だそう。

例えば日本では、「胸を盛れるブラ」と「胸を小さく見せられるブラ」が、両方とも人気ですよね。

ヘンなの……って思いませんか? 大きさに価値があるのなら、大きい人は小さく見せる必要なんかないはずなのに……。

まさに、均質化。「普通ぐらいでないとダメ」という辛い基準です。

今回、3度目の食洗機。キッチン・ビルトインのデフォルトだった国産メーカーCが、見事に日本均質文化の産物に進化しちゃってます。

「大戸屋さんみたいな定食スタイルの標準家庭」に都合よくできているんです。小皿やお椀に便利なつくり。ハッキリ言って、使いにくい!!

昔の食洗機のつくりはもっとアバウトでしたから、洗い物ロードに自由度がありました。

私の家は、良く言えば「カフェ・スタイル」。ぶっちゃければ「飲み屋系」。定番ぽい食事ってあまりしないし、子育て時代だってそうでした。

今どきはワーキング・ママが多く、カフェ飯ふうの食生活も浸透。「一汁三菜」の模範食を毎回作る人ばかりじゃないのでは?

今回の新食洗、平均的なご家庭では、日本らしいきめ細かな仕切りがフィットするのでしょう。私の家でも、いずれ慣れれば、使い勝手は多少改善しそうではありますが……。

今までの食洗機が優秀だっただけに、油断していて……。チェックが甘かった私のミスです。自分が日本社会の標準からズレているのを忘れてた!

食洗機の導入・買い替えの際は、口コミや仕様書を十分参照なさいますように。

というわけで、いろいろありますが、概ね愛しい食洗機。「食器洗いの背中を見せるのも教育」という硬派な意見もあれど、私は断然「食洗派」です。

Dishwasher がある家でのアメリカ・ホームステイは、忘れられません。

心尽くしのディナーが終わると、ママが「後片づけは手伝ってくれなくて大丈夫よ」と食洗機に手早く食器類をロード。

家族の談笑やトランプ・ゲームに加わってくつろぐママを見て、「こんな暮らしがいいな」と夢を膨らませたものでした。

専業主婦もワーキング・ママも、胸が大きい方も小さい方も……。そして男女を問わず、どなたにもオススメしたい食洗ライフ。そのアメリカンな文化考察でした。