NY流 クリエイティブへの抜け道

NY流 クリエイティブへの抜け道

売り込みは得意ですか?

私は日本で芸能関係のお仕事をしていた頃、よく一般人の知人から「えっ?!私は無理〜」みたいなことを言われました。コネがないなら、よほど派手に売り込まないとできない仕事――と思われていたよう。

私は売り込みはしていませんが、そういう側面はあるのかも……。芸能関係に限らず、クリエイティブなお仕事は採用ルートが不定。レギュラーな募集がない以上、自分からのアピールは必要かもしれませんね。

↑こちらはニューヨークで成功したコミック作家ミサコ・ロックス氏のエッセイ。氏は激烈売り込み派だそうです。担当者に直接電話をかけて押しまくったり、人が集う場に足を運んで自前のコネを築いたりで。

結果、ディズニーの出版社から出版や、NY公立図書館が選ぶベスト・ティーンズ・ブックリストに選ばれたり、イギリスで出版した作品がアジア向け英語教科書に掲載されたり……。

全米の学校や日本での講演活動なども……。

売り込みが実った華々しい成果を見ると、「えっ?!私は無理〜」と言った人の気持ちがよくわかります。

「私も」という方は、少なからずいるはず。今日は「無理〜」な時の抜け道について書いてみました。

激烈売り込みに向く人・向かない人

私の場合はコネがなく、ただ新聞の求人広告やら音楽の採用オーディションに応募してばかりのキャリアなので……かなり反省。

でもね、人には持って生まれたHP(ガッツの度合い)や使命というものがあるんじゃないか?と思うのです。

売り込み攻勢でのチャンス・メイクにエキサイトできる人は、猛烈路線向き。でも、そうでない人もいます。

DTMにハマったかたならお分かりでしょう。他のことには目が行かず、連日飲まず食わずでやっちゃいますからね。売り込みに割く時間はおろか、問い合わせメールひとつ書く余力もありません。

ニューヨークでの最初のお部屋は小さくて、デスクから手の届くところに冷蔵庫があり、水やフレイバー・セルツァーはすぐ飲める状態。 

にもかかわらず、明け方から取りかかった曲にかかりきりで、夕方暗くなってきてふと気づいたら、「水一杯飲んでなかった」……なんて、しょっちゅうでした。

こんなマイペースでも、なんとか音楽はできているから不思議。私みたいに「えっ?!私は無理〜」というかたには、必ず何か別の手があります。

「逃げ恥」で抜け道へGo!

こんな意気地なしの私でも、「活動範囲を広げてチャンスに繋げなきゃ!」と意気込んだ時期はありました。「全米最高レベルの難関」と言われるニューヨーク市ライブ・ハウスのオーディションに受かり、グループを組んで演奏活動を始めたのです。

が、日本でバンド活動をしていた時と違って、ブッキングや宣伝・チケット販売をしてくれるマネージャーも、キーボードや機材を運んでくれるローディもいません。 

すぐにイヤになりました。

それで、とある財を成したコンサルタントさんに相談したところ、「自分がこうなりたいと思うアーティストの真似をしろ」と。

当時は、ポスト・クラシカルの祖 ニルス・フラーム氏↑を神と崇めていました。それで、氏の発言やインタビューを検索して片っ端から読み漁り。

程なく、氏がファンに答えたQ & A のページを見つけました。一人の女性ファンが、「ライブ活動はどう考えていましたか?私は集客に苦労しています」との相談をもちかけていて。

ニルス氏の答えはこうでした。「ライブなんて考えたこともなかった。なるべく少なく(サウンド・エンジニアの)仕事をして、残りの時間は全てスタジオでの音作りに没頭していた」

ニルス氏はやがて、仕事で縁のあったドイツ国外のアーティストからの誘いでジョイント・ツアーに参加。大人気を博して、今ではワールド・ツアーが組まれる大御所です。

「コレだ!」と思い、ライブはキッパリやめました。

結果は、Apple Musicの公式プレイリストに、ニルス氏と私がある時期ともに入りました。

苦手に挑むには、人生は短かすぎる

ミサコ・ロックス氏も書いておられるように、Life is short, break the rules……「人生は短い。ルールを破れ」。(マーク・トウェインの素敵な一節↓の引用)

Mark Twain Quote: “Life is short, break the rules, forgive quickly, kiss slowly, love truly, laugh uncontrollably, and never regret anythin…”

「えっ?!私は無理〜」なことにかかずらっていては、時間がもったいないです。自分が心地いいやり方で、ルールなき抜け道を行ってはいかが?

例えば芸能関係志望の場合、イベント会社ならば比較的公募があります。当時のクライアント会社のスタッフにも、そうした募集で入社した人は何人かいました。 

イベント系は芸能関係とは少し違いますが、そこで仕事を覚えつつ現場で知り合いの輪を広げれば、芸能ポジションに転職できる可能性はあります。

どんな業種であれ、求めれば「えっ?!私は無理〜」じゃない道はあるはず。「無理だからやめよう or 苦手でも努力しよう」ではなく、抜け道を探していいんです!

Direct to the point! (望みのものに直接行け)

↑これは、私が英語学習の一環として聴いていたサクセス・セミナー67 Stepsから引用。ハリウッドのビリオネア投資家Tai Lopezによる、成功への67の実用アドバイス動画集です。(日本からも受講可のよう)  Tai Lopez Tailopez 67 Steps www.tailopez.com

↑Tai自身によるセミナー紹介では、のっけから「一番大事なのは、人生で欲しいものを一つだけ選ぶこと」「間違った選択をすれば、決して成功できない」。

つまり、売り込みが得意かどうかなんて、人生の選択には関係ありません。抜け道でも何でもいいから「欲しいもの」へまっしぐらに行け、ということではないでしょうか?

まとめ:どんな場所も「が叶う街ニューヨークになる魔法

以上、 ”抜け道” をオススメしましたが……。

ニューヨークでお部屋にこもってばかりの反動から、ミサコ・ロックス氏方式のハイ・エナジー突破行動も気になります。今度ニューヨークに戻ったら、トライしてみるかも……。

ミサコ氏も書いておられるように、こうしたトライは「ニューヨークでなくてはできないものではない」です。

ハイ・エナジー突破であれ、抜け道であれ、「やってやろうじゃないの!」と思った瞬間、そこはもう ニューヨーク。夢でできたコンクリート・ジャングル♪

↓この歌詞の通り、できないことなんて何もありません!

聴く度に泣ける名曲スタンダード。歌詞の字幕つき。