欲しい未来が「手に入る」と信じる必要があるのか?
自分に自信がありますか? もしも「あんまり」という場合、重要なお知らせがあります。俗に「潜在意識で信じたことは実現する」と言われますが、それができない場合についてです。
無理そうだった目標も……?
未来について人にアドバイスをするような立場の人って、みんなキラキラで、自分に自信があります。だから、私のように自信がない場合については、教えてくれません。「叶ったつもりになれ」とか、「未来日記を書いて」とか勧めます。
でも、無理ですよね。「できるわけない」としか思えないんだから……。
なので、私の体験を参考にしていただけたらと思います。(私の経歴については、サイドバーの一筆紹介や「夜ピアノのプロフィール」をご覧ください。)
私が実現した目標について思っていたのは、「叶うわけないじゃん」「もし叶ったらすごいけど」という具合でした。
メジャー・レーベルでレコーディング、有名歌手のマネージャー、外タレのコンサート通訳、テレビでの外タレ通訳、アメリカのレーベルからデビュー、などなど……。
自信だけあったって何もできない
こんなことを書くと「順風満帆な人生」と思われそうですが、違います。自慢じゃないけど、第一志望に受かったことが「一度も」ないんです。ふとした弾みから、当初の希望に遠くないものがやっと叶った……といった感じです。
なので、応募に落ち続けている方も、ぜひその調子で。自信だの潜在意識なんかよりも、実際のスキル構築が大切です。コネ作りも、最重要ではないと思います。(私はコネが何一つありませんでした)
それよりも、あなたが目指す分野の実績ある専門家に相談するようにしてみてください(キャリア・コンサルタントとかではなく)。どんな能力が追加で必要かを正確に把握し、無駄のない積み重ねができます。
特に自信がない人の場合、「そんな難しいところに応募したって相手にされない」と思いがち。例えば私の場合、ASCAP(日本のJasracのような組織)のコンサート部門副社長に「CDアルバムを出してみたら?」と奨められ、最初は躊躇しました。だって、エントリー・レベルのアマチュア向け応募にさえ、落ちまくっていたんですから……。
自信はなくても勇気を持って
アメリカで音楽を売り込む方法として、もっとも可能性の低いのが「レーベルに直応募」と言われています(山ほどのデモが日々送られるので)。一般的に、まずはレーベルと交渉力のあるプロモーターに認めてもらって、そこからCDリリースのトライアルに入るのが王道。
アメリカのミュージシャン志望層は厚く、レベルもとんでもなく高いです。クラブハウスなんか覗くと、どこでも素人がプロフェッショナルな生演奏を繰り広げています。新参者の私なんかには、歯が立たない世界。
レーベルからデビューなんて、荒唐無稽な話に思えました。
だけど私は、副社長のアドバイスに従ってデモCDを5つのレーベルに送りました。結果は2つからオファーをもらい、もう一つからは「うちは純クラシック専門なので採用できないけど」という返事とともに、お褒めの言葉をいただきました。
まとめ
欲しい未来に向けて、自信があればスイスイ近づいていけるでしょう。けれど、生来どうしても自己重要感が持てないことはあります。
そんな場合も問題ありません。ハーバード大学の最新の追跡研究でも証明済み。在学時の成績が同じの「自信あり」「自信なし」の両グループを10年間追跡したところ、両者の公私ステイタスの差は確かにありましたが、ほんの僅かだったそう。欲しい未来のため、自分を変えなければならないほどのファクターではないのです。
あなたが欲しいものはみんなも欲しいので、「ズバリ狙った通り」とは行かないかもしれません。が、近いところまでなら必ず行けます。要は、自分を活かせる環境が手に入ればいいわけですから。
自信満々でなくても、「できたらいいなぁ」ぐらいのユルい心がけで大丈夫。着々と行きましょう!
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